かつては低カロリーで「鉄分の王様」と言われ、健康的な食品の代表格だったひじき。
ダイエットや貧血予防に食べていた人も多いのではないでしょうか?
ところが、最近はどうやら鉄分の量もそう多くないんですって。
いつの間に減っちゃったの?
ひじきの鉄分が減った理由と、外国でひじきを食べないようにと勧告が出される原因となった、ヒ素の量についても調べました。
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食品成分表の改訂で鉄分が減った
2015年12月に、15年ぶりに食品成分表が改訂されました。
そこで、ひじきに含まれる鉄分が大幅に減りました。
なんと、従来の乾燥ひじき可食部100gあたり55.0mgから、製法によっては100gあたり6.2mgと示されたのです。
この差の大きな理由はひじきを煮る工程での釜の素材。
これまでと同様の鉄釜では、15年度版でもほぼ変わらず58.2mgでしたが、新たに掲載されたステンレス製釜の場合が6.2mgと驚きの量だったのです。
ひじきそのものに鉄分が多かったわけではなく、釜の成分だったのですね。
ニュースでも取り上げられていました↓
鉄分が大幅に減ってしまったひじき。
それでは、よく問題視されているヒ素の量についてはどうなのでしょうか?
実は、ヒ素の量については、食品成分表には記載がありません。
しかし、ひじきは、鉄分は大幅に減ってしまったものの、他の栄養素に関しては、改訂前後でほとんど変わりないと言われています。
ということは、ヒ素の量にもさほど変化はないと推測できますね。
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ひじきはヒ素を含むが、普通の量なら問題ない
ヒ素は、急性・慢性中毒を引き起こす物質でちょっと怖いイメージがありますよね。
でも、海藻類をはじめとして様々な食品にも微量ですが含まれている物質なんですよ。
ただ、ひじきに含まれる無機ヒ素は、他の海藻類に含まれる有機ヒ素よりも毒性が高いと言われています。
2004年、英国では無機ヒ素を含むという理由で、ひじきを食べないよう勧告がありました。
産地や食べ方に応じて違いはあると思いますが、日本の場合はどうなのでしょうか?
WHOが暫定的に定めた、無機ヒ素の一週間の許容摂取量は15μg/kg体重です。
これに基づき、日本の厚生労働省でも試算が発表されています。
この量は、体重50kgの人の一日の摂取許容量にすると、107μg/日です。
ひじきに含まれる無機ヒ素の量から算出すると、これはヒジキ約4.7g/日に相当するんですって。
なので、毎日この量を継続的に摂らなければ大丈夫なんですね。
さらに言うと、この試算はあくまでも機械的に計算したもの。
実際は、水戻しした時の除去率や体内での吸収率、排せつ率なども関係してくるので、体への影響はこれよりもっと少ないと考えることができそうです。
それなら、ちょっと安心ですね。
ヒ素を出来る限り除去するコツ
体への影響はそんなに心配要らないということですが、それでもできるだけ取り除きたい、と思いますよね。
そういう場合は、ちょっとしたコツを覚えておきましょう。
ヒ素は水戻しをするときに、55%~95%除去されるそうです。
特に、水の温度が高いと除去する比率が高くなるようですので、気になる方はお湯で戻すことをお勧めします。
そして、戻し汁は使わずに捨てるようにしましょう。
ひじきは日本の伝統的な食品
一つ忘れないでいただきたいのは、ひじきは日本では昔から食されており、これまでにひじきを食べた事が原因のヒ素中毒が報告された例はないと発表されているという事。
つまり、普通の食べ方をしている限り、ヒ素の身体への影響に対して、過度な心配は要らないのではないでしょうか。
ひじきはミネラルも多く含み、カルシウムも多く栄養価に優れた食品であることは変わりありません。
ですので、他の食品と併せてバランスよく摂って行きたいですね。
基本のひじきの煮物レシピ動画をチェックしてみてね。
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