20年くらい前に、「世界の人から見た日本人のイメージ」みたいなのを本で読んで衝撃を受けたことがあります。
衝撃を受けたものの1つで、今でも印象に残っているのが、
「日本人は、安全でキレイな水がタダで飲めるのを当然だと思っている」
というイメージを持たれている、ということでした。
日本って、蛇口をひねればおいしくて安全な水が飲めるけど、他の国ではそういうわけではないんだな、って中学生の私は衝撃を受けたんですけど。
日本は水に恵まれた国なんだな~って、海外なんかに行くと特に実感しますよね。
さて、今回はそんな日本の水事情について。
日本の水道水は、本当に安全なのか?
よくカルキ(塩素)が入ってて危険なんて聞くけどどうなの?ってところについて詳しく解説します。
水道水には塩素が入っていて危険って本当?
日本の水道水ってそのまま飲めるくらいキレイですよね。
よく、カルキ臭がして、都会の水は美味しくない・・・なんて話も聞きますけど、そもそもカルキって何なの?危険なものなの?ってところから話を始めましょう。
日本では、川などの水に含まれる有機物や菌などを、塩素やカルキなどを入れることによって消毒しています。
私は、塩素とカルキは同じものだと思っていましたけど、違うんですよ!
塩素は、基本的には気体の状態のものを指します。
カルキは、消石灰に塩素を吸収させた「次亜塩素酸カルシウム」という物質です。
次亜塩素酸カルシウムは、プールの消毒などにも使われており、菌の繁殖を防ぎ、水を綺麗な状態にするのにとっても役立つ物質なんです。
つまり、水道水に塩素やカルキを入れて消毒することによって、有害な病原菌や雑菌などを殺してくれ、安心して衛生的な水を飲むことが出来るんですね。
でも、そんな菌を殺すようなものが入っているなんて、人体に害はないの?ってちょっと心配になってしまいます。
WHO(世界保健機関)では、飲料水の水質基準が設けられているんですけど、この基準では塩素は5mg/Lに定められています。
これは、生涯にわたってこの濃度の塩素を含む水道水を飲んでも、健康に影響のない濃度だと言われています。
日本の水質基準はさらに厳しくて、残留塩素の水質管理目標は1mg/L以下とされています。
つまり、水道水には、確かに塩素が入っているけれど、それは雑菌などから私たちを守るためで、人体に影響を与えないほどごく微量にコントロールされているんですね!
自分の住んでいる街の水道水の残留塩素の量が気になる方は、自治体が発表しているものをインターネットで見ることができますよ。
私の住んでいる街では、0.4mg/Lほどでした。
ちょっとしか塩素は残っていないけど、人体への害が心配・・・って方は、簡単にカルキを抜く方法がいくつかあるので、それで塩素を無くしてから飲めば、なお安心ですよ!
簡単!カルキ抜きの方法、4選
塩素除去の方法を4つご紹介します。
どれも簡単ですので、お好きな方法で試してくださいね!
1、沸かす
まずは、沸騰させることによって塩素を分解、蒸発させる方法です。
カルキ抜き機能のついている電気ポットなどは、このやり方ですね。
やかんで沸かしても良いです。
ただし、やかんで沸かす場合は、「蓋をとった状態で10分以上沸騰させる」やり方をしないと、水道水に含まれるトリハロメタンという発ガン性物質を増やすことになるので注意してくださいね!
2、ビタミンCで分解する
塩素は、ビタミンCで分解(というか中和?)することができます。
飲用水なら、レモン汁を入れると美味しさも増して良いですよね!
なお、本物のレモンを絞らなくても、市販のレモン汁(ポッカレモンとか)でも効果はあるそうです。
3、汲み置きする
これは、水をコップなどに入れて長時間放置する方法。
塩素が蒸発して抜けていくのを待ちます。
太陽に当てると、紫外線で分解が早く進むため6時間ほどで塩素が抜けるそうです。
逆に、室内などで汲み置く場合は、かなりの時間がかかるんだとか。
飲み水にしたいなら、汲み置きはちょっと不向きな方法かもしれませんね。
4、浄水器
文明の利器を使用した(笑)、塩素除去方法。
設置の費用はかかりますが、簡単だし時間もかからないので手軽ですよね!
でも、世界水準より厳しい基準をクリアしている日本って、やっぱり水がキレイ&豊かな国なんでしょうね。
住んでいると、これが当たり前のように思えて、気づかないですけど。
キレイな水を、これからも大切にしないといけませんね!
塩素(カルキ)が、髪やお肌へ与える影響について紹介している記事もよろしければご覧ください。
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